2月議会個人質問概要

 今議会は、来年度予算を始めとする重要議案の多い議会でした。また、任期最後の議会であり、引退される議員もおられ総括の思いを込めた質問が多かったのが特徴でした。
 私自身は、3月2日の個人質問4番目に登壇させて頂きました。質問項目は次の四項目。
 それぞれ市長並びに当局に対し、いくつかの提案を交えながら、市民の立場から、本市の施策について質しました。以下、質問の概要を掲載します。わざわざ議場まで足をお運び頂きました皆様に感謝申し上げます。




来年度予算と景気対策について



 政府の国家運営が不安定な中で真剣に岡山市の将来を考え、限られた財源と権限の中で多くの課題に直接向き合わなければならない役割を担う高谷市長のご苦労をお察し申し上げる。知恵を振り絞っての来年度予算編成作業だったのではないかと思う。以下数点、来年度予算編成作業にあたっての基本的なお考えをお尋ねしたい。


1 来年度予算は、一言で言えば土木費を減らし、生活保護費や子供手当てなどの扶助費を増やしたということだ。特に子供手当ての占める割合が大きく、その財源の大部分が国負担といえども改めてその額の多さに驚く。
 子供手当ての予算が、地方が自由に使える財源になれば随分と財政運営も楽になり、また市民サービスの向上のためもっと有効に生かせるように思えてならない。もしこの財源が自由に使えるならば、市長は何に使いたいか。


2 景気回復を急がなければならない。公共工事は景気回復の効果を持ち合わせていた。無駄な事業はすべきでないこと言うまでもないが、必要なものは行わなければならない。単に公共工事を減少させ続けることは、経済をはじめ多くの歪みを生じさせる。公共事業は関連する企業があり、それぞれが多くの雇用を担っている。
 しかし、ここ数年の事業費縮小は激しく、特に現政権の「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズは完全に公共事業に携わるもの全てを悪者に仕立ててしまった。
 また、仕事が少ないところに加え、規制緩和の名の下に入札参加の枠を広げ、競争こそが全てと弱肉強食の思想を持ち込んでこの業界の弱小企業を徹底的に締め上げているように思えてならない。
 その結果、異常なまでの低価格での落札になり、利潤の出ない仕組みになっている。
 改めて、公共工事のあり方を本気で考えなければならない時期にさしかかっている。過度の競争が本当にいいのか。また、安ければいいのか。
 失業者を生み出し、生活保護に頼らなければならない人達を増やし続けていいのか。
 行政には、企業の使命と異なり多面的な役割がある。景気回復を仕掛けるのも重要な役割だが、今のやり方は行政自らがデフレの加速に加担していると思える。来年度予算に関し、土木費についてのお考えは。


3 都市間競争ということがよく言われる。岡山市の入札制度はいわば誰でも参加できる一般競争入札を基本にし、安ければいいとの発想で最低制限価格を大胆に下げている。その結果何が起きているか。
 実績があり、信用ある業者を選んで指名競争入札、そして適正な利潤が得られる最低制限価格を設定し、市内業者優遇施策で守られている市外業者と、少しでも安い方が市民にとっていいことだと、他都市から参加自由の一般競争入札の本市のやり方では、本市の業者が勝ち残れない。
 本市の業者は、本市の入札制度で苦しみ廃業に追いやられているのである。何のための一般競争入札か、市内扱いなのか。早急に見直さなければならない。
 都市間競争に勝つ施策とはどんなことを言うのか。まずは、地元の業者が勝てる仕組みを作ることではないのか。指名入札をすることで、本市の業者を救うことができるのである。早急に入札制度を見直すべきだと考えるが。






岡山県護国神社の行事と奥市グランド



  私は、平成16年より岡山県護国神社崇敬会の総代を縁あって務めさせて頂いている。ある地元の名士と言われる人望のある人が高齢を理由に私に譲って下さったのだ。
 我が国の自存自衛のための戦争で散華された御英霊の功績を忘れることなく、感謝し、御霊安かれと日々慰霊顕彰に務めることは、平和な今を生きる我々に課せられた重要な使命だと思ってこの役を引き受けている。
 妻子を残して戦死した英霊は、無念であるが家庭で祭られ続くが、未婚のまま散華された方は、自分の親が生きている間は祭られるが、その後は祭る人がいないといったことになる。護国神社の存在意義はここにある。
 遺族でもない私が、この役を務めているのは少し異例なことだ。しかも、廻りは高齢の方ばかりだ。遺族の高齢化と共に次々と亡くなられているため、若い私が総代を代表し、玉串を奉奠したり、挨拶をしたりする。こうした現状からしても、護国神社の存続は大変厳しい時代にさしかかっているのだ。


1 春の大祭、秋の大祭、そして終戦記念日には多くの市民がお参りに来られる。市長には市民の代表としてお参りされてはどうか。

2 こうした祭典は大変混雑する。それは大概、奥市野球場で大会が行われているからである。
 ボランティアで地元の方が車の整理にあたられているが、とても整理できるものではない。道路や駐車場の管理はどうなっているのか。

3 せめてこれらの日は、静かに英霊に手を合わせる日にしなければならないと思うが、奥市グランド野球場の使用を制限できないのか。






資源ゴミの回収


 平成21年2月より、岡山市はさまざまな意見を乗り越えて家庭ゴミの有料化に踏み切った。そして、その財源をもって環境先進都市を目指すとの高い理念があった。
 多くの心配があったものの当局は、繰り返し丁寧に説明会を実施し、随分と汗をかいたように思う。そして、何よりもその理念に対する市民の理解・協力があった事が大きい。
 お陰で大きな混乱もなくスタートし、今では分別意識も高まりゴミの減量化に成功したと言えるのではないか。
 その後、ごみ減量化に向けた取り組みとしては徹底した分別を行い、資源化物のリサイクル化を進めるため、資源化物の拠点回収の回数や場所を拡大させ、ゴミの減量化、資源化意識の向上に努めてきた。
 しかし、一般家庭では、月2回では資源化物がたまりすぎる。保管場所もない。かといって公民館などの市有施設は遠い。特に、車の運転のできない高齢者にとってはとても無理なことだ。
 町内のゴミステーションを見れば分かるが、きちんと分別されたアルミ缶が有料袋に入れられ出されている。或いは、雑誌などがきちんと紐で結ばれていて、その上に有料袋が貼られていたりする。
 資源化物を出すのが難しく、困っている人がおられる事を意味する。出した人のことを推し量れば、いつまでも家に置いておけない。何とか持って帰って欲しいと言う気持ちなのである。しかし、これは明らかにルール違反だ。
 一方、場所を増やし、回数を増やせば町内会の負担が増す。当番をこなせない家庭を大目に見てきたがそうはいかなくなり、町内会運営をおかしくする。そこで質問する。


1 ゴミ袋を有料化するは、町内会の負担、即ち市民負担を増やすはでは、とても市民の納得は得られない。理想的なゴミ収集、資源化物の収集を考えなければならない。例えば、可燃ゴミの収集日に同じ場所で同時に収集にできないか。
2 全市で実施するにはリスクがあるとすれば、モデル地区を指定し試行してはどうか。






デスポーザーの設置



 都会生活を快適に過ごす上で、生ゴミ処理は大きな関心事である。「独特ないやな臭いが我慢できない。ゴミ収集所まで出すのが重労働。ゴミ収集日と生活スタイルが合わないので出しにくい。」と言った理由から、近年デスポーザー設置のマンションが人気があり、マンション選択の大きな理由になっている。
 簡単に言うと、台所の生ゴミをミキサーに掛け、そのまま下水に流してしまう装置だ。だが、 デスポーザーにも基準があり、適合したものとそうでないものがある。今後、この機械が大きく普及するのではないかと思うが、市の対応は十分検討されているのか。


1 デスポーザーについて下水道管理の立場から禁止しているが、その理由は。
2 日本下水道協会の基準に適合した製品以外は禁止しているのであれば、不正に取り付けられているかどうか調査・確認しなければならないと思うが。
3 一方、基準に適合した製品は基本的に問題はないのではないか、デスポーザーと生ゴミ乾燥機を組み合わせたものがある。環境局の生ゴミ処理機の補助金を申請する際の手続きが面倒な運用だと聞く。 根拠のない管理組合の同意を求めたりしているようだが、直ちに止めるべきではないか。 






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