ご家族お揃いで輝かしい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。新しい年が皆様方にとって良い年でありますよう心よりお祈り申し上げます。
 さて、加齢と共に一年の経つのが早く感じられます。10歳の一年は10分の1年だが、50歳の一年は50分の1年である。短いのは当然なのだと言う人がいますが、なるほどそうかと妙に納得がいきます。
 さりとて、新しい年を迎える慶びを失いたくはないものです。最後まで目標に向かって努力を続けられるかどうかは別にして、年の初めに人に知られないよう願い事や目標を立てています。
 昨年は、私にとって楽しいことも数多くありましたが、思い出すのも嫌な腹の立つことや、悔しいこともありました。これも男の修行と心得、じっと我慢でした。
 今年はこれを糧に、さらに力強く、正々堂々とした主張を貫いて参る所存です。その為に、「健康に注意し、体重減と節酒に心がける」ことを目標に掲げたいと思います。本年もよろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。


大森市長誕生


 昨年は選挙の年でした。7月の参議院選挙、9月には岡山市長選挙と連続して行われました。一昨年の暮れの衆議院選挙と併せれば、一年間に三つの大きな選挙があったわけです。いずれにおいても私どもの応援させて頂いた候補者、即ち逢沢一郎氏、石井正弘氏が圧倒的な支持を頂き勝利させて頂きました。
 なかでも、最後に行われた最も身近で関心の高い岡山市長選挙では、大森雅夫氏の当選を勝ち取ることができました。ご支援を賜り誠にありがとうございました。
 実状を語れば、大森氏を市長選に担ぎ、支援しようとする動きは複雑で、立候補に至るまでの過程は決して平坦ではありませんでした。むしろ、選挙戦よりも立候補に至る虚々実々の駆け引きの方がしんどかったのではないかと思われます。
 しかし、彼は揺らぐことなく最後まで自分の信念を貫きました。誰を頼っていいか分からない状況のなかでこの姿勢は見事でありました。
 ほとんど全ての政党、団体が大森候補の支援に回り、しかも他に有力な候補者もいない。更には、政策論争もないことから投票率が低く33%と盛り上がりに欠けた側面があります。この選挙の前後に行われた他の政令市の市長選挙を見ても30%〜40%であったことを考えれば、大都市においては、選挙に対する関心が薄くなっている傾向があります。
 ともあれ、新市長と共に岡山市を飛躍させるよう頑張って参りますので今後ともご支持・ご支援を賜りますようよろしくお願いします。
 大森市長は経験・知識・人脈等予想されたように優れたものを持ち合わせているのは間違いありません。加えて、真面目で、丁寧な感じを受けます。施策の進め方も熟知されており、慎重に確実に前に進めて行くやり方をされています。いわゆる堂々と王道を進もうとしているように思えます。


イオン進出と中心市街地の活性化


 さて、いよいよ今年11月には岡山駅南にイオンが開業する。中四国最大級のショッピングモールだ。年間2千万人の集客を見込んでいる大型施設でありその影響は計り知れない。
 このことにどのように対応していくか正に、岡山市の将来を決める分岐点に立っていると言える。
 70万都市岡山の駅前と表町が二極化して個性を競い合い新たな賑わいが創造され、お互いに発展できる。特に、岡山駅前の飛躍は目覚ましいものとなる。今までの商圏を拡大し、新たなお客を呼び込むことができる。そして、そのお客を表町に呼び込むことにより、それぞれの商圏が活性化し双方の発展に繋がるとの意見がある。
 一方、既に表町商店街は瀕死の状態である。イオンのお客を呼び込むことなどあり得ない。決定的なダメージを受け二度と立ち上がれないだろうという厳しい見方をする人もいる。
 新幹線「のぞみ」が止まる都市であると共に、全国に20しかない政令都市岡山だが、商店街の衰退は著しく、地方の中小都市の窮状そのままだが、これを放置する訳にはいかない。
 イオンの開業は既に決まったことである。彼らも商売人である以上、少しでも多くのお客を取り込み、利益を追求しようとするのは当然のことであり、岡山の飛躍の為に何かしてくれるのではないかと期待するのは間違いだ。
 人任せ、企業任せで住みよいまちづくりはできるものではない。今こそ、行政が前面に出て政令都市に相応しい中心市街地を活性化させる施策を打ち出さなくてはならない。このことは、単に商店街の死活問題に留まらない。
 大森新市長は、さすが元国土交通省の官僚である。早速に中心市街地活性化を待ったなしの課題として、路面電車の駅前乗り入れ、或いは吉備線のLRT化にも前向きに取り組む姿勢を見せている。これはとりもなおさず、大勢のお客を中心部に呼び込むために大量に人を運ぶ手段を整えると言うことだ。
 また、西川通り、県庁通りなどの魅力ある整備を推進し、回遊性の向上を図ることを打ち出した。
 老朽化した市民会館の建て替えは、後楽館中・高跡地を候補地として上げていたが、再検討を表明した。現在千日前商店街に再開発事業の動きがあり、ここに誘致を目指す動きが活発化している。
 コンベンションホールについても駅元町の再開発組合がその誘致を目指している。 その他、中心市街地で複数の再開発事業の動きがあるようだし、市役所の建て替え議論も始まろうとしている。
 いずれにしてもこの一年は岡山市の中心部が大きく変化することは間違いないと思われる。もちろん中心市街地だけが岡山市ではない。周辺地域とのバランスを見極めて進めなければならないことは言うまでもない。


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