令和二年度当初予算決まる
   総額は過去最高の3,433億円




  財政の健全性は維持

 令和二年度の予算案が2月定例議会で可決された。一般会計は、過去最高となる3千433億円(対前年度比3・7%増)。一般会計、特別会計、事業会計を合わせた総額は6千34億円(2・3%増)。
 岡山芸術創造劇場、岡山北斎場、西部公園整備、路面電車の駅前広場乗り入れ事業など、本市が大きく動き出す施策が並ぶ。まさに岡山市の飛躍を裏付けする予算と言える。
 因みに、一般会計予算3千433億円を市民一人当たりで見ると48万4千円、市税一人当たりの負担額が18万4千円。
 支出の内訳は図の通りである。民生費(福祉関係)18万8千円、土木費(道路、公園など)5万8千円、公債費(借入金の返済)4万7千円、衛生費(ごみ処理など)4万1千円、教育費7万円、その他(消防、農林水産業など)8万円。
 また、大型予算はいいが、財政の健全度は心配ないのかという点については、自治体の預金といわれる基金残高から財政の健全度を見ると、前年度水準を保っており、心配される状況ではない。要するに、国からの補助金などうまく活用した予算編成ができたということだ。
 関心の高い新市庁舎も令和8年度の完成を目指し設計に取り掛かる。市民にとって便利であるとともに、岡山市のシンボルとして誇れるようなものでなければならない。市民の皆様方のご意見を伺いながら良いものにして参りたい。
 とは言うものの、地方を取り巻く課題は山積しており、市民の暮らしを支える地方自治体運営の厳しさは今後も続いていくと思われる。


  山積する課題に早急な対応を

 子育て教育分野においては、保育園の待機児童解消などが大きな課題となっていることから、子育て環境の施設整備推進事業、保育士確保対策、放課後児童健全育成事業、困難を抱える子供とその家庭への支援などの拡充に大幅な予算を割り当てている。
 また、一昨年の豪雨災害は、災害のない岡山を自認していた本市だが、大きな被害に見舞われた。河川堤防の決壊、ため池堤防の崩壊、多数の家屋が浸水被害を受けたことなど、忘れ難いものとなった。早急な復旧、また浸水対策に取り組まなければならない。
 併せて、防災・減災対策も重要である。自主防災組織の結成に積極的に取り組み、市と市民が一体となった防災体制を作り、市民の命、とりわけ高齢者など避難困難者の安全を守ることに取り組んで行かねばならない。


  今保ポンプ場設置へ

 地元に目を転じれば、豪雨により甚大な浸水被害を受けたことからいち早くポンプ場設置の要望活動に取り組み、そのかいあって今保ポンプ場の設置が決定した。来年度には設計業務を行い、令和4年度の完成予定である。
 また、ポンプ場の効果を十分に発揮させるために周辺水路網の整備を行い、円滑な排水ができるようにしておかなければならない。
 いずれにしても、自宅が浸水する不安、浸水被害後の片付けの苦しみから解放される安心が得られることは何にも増して有難いことだ。





                              市政報告42号-1へ
inserted by FC2 system