2月定例会閉会

 3月15日、2月定例議会が来年度の予算案を始め、多くの議案を可決し、無事閉会となりました。
 昨年1月から世界中を苦しめ続ける新型コロナウイルス禍での本会議は、クリアパネルに囲まれマスクを着けて発言するなど、異様な光景の中で開催されました。本市においても、なかなか制圧できないコロナ対策が、当然のことながら最大の課題です。市民の命や生活を守ることに全力を傾けなければなりません。
 岡山市の感染者は、年明けをピークに現在は減少しているものの、新たなクラスターも発生しています。これからも引き続き油断することなく感染状況を注視しておかなければなりません。
 待望のワクチン接種は、医療従事者から始まったばかりですが、政府にはワクチンの安定的な確保に努めて頂かなければなりません。現在岡山市においては、円滑な接種ができるよう準備を進めているところです。
 判断は難しいものがありますが、感染拡大防止と社会経済活動とのバランスを取りながら、岡山市としても適切に対策を講じていかなければなりません。飲食業界を始め、売り上げが大幅に減少し、倒産、廃業を迫られている事業者の悲鳴も聞こえます。地方のみで全て対応できるものではなく、議会としても深刻な状況をしっかりと受け止め、国に伝える等、その役割を果たして参らなければなりません。




令和3年度予算

 議会としての大きな役割の多くが財政の健全性のチェックであり、予算が市政の発展に効果的に使われているかどうかを見極めることです。
 72万市民にとって公正・公平であり、バランスの取れたものとなっていなければなりませんが、大きな問題もなく可決しました。その点を、少しでもわかりやすく伝えさせていただきたいと思います。
 令和3年度予算の概要ですが、一般会計の予算額は3,441億円、対前年度比8億円の増加で、過去最高額となっています。
 歳入は、コロナ禍の影響を大きく受け、市税収入が56億円減少しており、臨時財政対策債等の起債で対応を余儀なくされています。一方で歳出は、社会保障費の増加等により、扶助費36億円の増加が目立っています。
 厳しい財政状況下で、経常的経費の抑制、大規模事業等の進度調整、有利な財源の活用など、事業の見直しや歳入の確保などの苦労がうかがえ、概ね良く練られた予算だと言えます。
 特に、かねてより国に働きかけ、適用期間が延長された合併推進債を活用できることになったことが有利に働きました。これにより、岡山芸術創造劇場の整備では、期間延長に合わせて予算を平準化できることになり、令和3年度の予算計上額が大幅に抑えられています。
 新庁舎整備についても、建設時に必要と算定した事業費のうち、一般財源の総額を86億円圧縮できたため、財源調整のための基金の取り崩しも前年度と同額の70億円と最小限に留まっています。
 「大型事業が次々と実施され財政は大丈夫なのか」と心配の声もありますが、財政指標のいずれも政令指定都市の中で概ね上位を維持しており、財政運営の健全性については心配ない状況です。


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