これからのまちづくり

 政令指定都市・岡山のさらなる飛躍に向け、様々な取り組みを全力で推進し、中四国の雄都を目指していかなければなりません。
 まちづくりに関しては、県庁通りの一車線化や、令和5年夏ごろ開館に向け岡山芸術創造劇場が姿を現しつつあります。また、市街地再開発も活発化するなど、「まちなか」の賑わいに向けた取り組みが着実に進んでいます。
 路面電車の駅前広場への乗り入れ工事が始まるとともに、路面電車のネットワーク化、つまり大雲寺交差点経由で劇場にアクセスするため、路線の都市計画決定作業も始まります。
 建築から50年、長い間市民に親しまれてきた市庁舎の建て替えも、令和8年度供用開始を目途に、3年度から詳細設計に入ります。
 かねてから、災害対応の拠点となるべき本庁舎が耐震基準を満たしておらず、大きな課題でありました。防災の拠点機能の強化のみならず、行政サービスの向上、事務の効率化に資するものでなくてはなりません。




  子育て・教育

 未来を担う子供たちはまさに岡山の宝であり、市民の総力でしっかりと大切に育てあげなければなりません。大きな課題となっていた学力と問題行動について、全国平均から大きく取り残されるという不名誉で深刻な状況にあり、かつて教育都市と呼ばれた面影はなくなっていました。
 平成29年に策定した岡山市教育大綱のもと、オール岡山市で問題解決に取り組み、学力は目標とする全国平均には到達しましたが、引き続き今後の推移を注視しなければなりません。
 いうまでもなく、偏差値がすべてではありませんが、子供たちの未来を大きく切り開いていくことのできる基礎的な学力を身につけさせるため、継続的な取り組みが求められるところです。
 待機児童解消は変わらず大きな課題です。待機児童数は、ピークの849人から約700人減少し、昨年10月には157人と大幅に減少したものの、ゼロになったわけではありません。引き続き保育士の安定的な確保に取り組む必要があります。
 放課後児童クラブでは、サービス内容等の標準化と運営の一元化を図っているところです。令和3年度から新たに21のクラブが市立として運営を開始します。希望するクラブが確実に移行できるよう、引き続き支援することとなります。




  路線バス改革プラン

 市民の生活を守る公共交通のあり方は、事業者任せで解決するものではなく、行政がうまく調整しなければならない立場にあることは当然です。
 しかし本市においては、バス事業者の数が多く、利害が複雑に絡み合うため、難しい調整を伴うことは明らかであり、敢えて行政がそこに乗り出したことはありませんでしたが、公共交通の維持は喫緊の課題であり、この問題に市民の立場から改革に向け真摯に取り組む必要があります。
 岡山市は、「路線バス改革プラン」として、路線の再編、都心の運賃適正化、高齢者・障がい者の運賃割引を3本柱とし打ち出しました。このうち、交通弱者の運賃割引と都心の運賃適正化を先行して実施することとなります。厳しい経営を強いられている事業者の経営安定化を図るためでもあります。
 ただし、路線再編の調整は時間を要すると判断し、議論は先送りされました。市民の移動手段である公共交通の確保は大きな課題であり、引き続き事業者との合意が得られるよう全力で取り組んでいくことが求められます。
 なお、期待が膨らんでいたJR桃太郎線のLRT化ついては、コロナ禍により、岡山市・総社市・JR西日本のいずれも財政状況が悪化していることから、残念ながら基本計画の策定を中止せざるを得ない判断されました。今後、新型コロナの収束状況等を見極め、再開されることとなります。




  防災・減災

 全国各地で自然災害が頻発する中、本市においては平成30年7月の豪雨災害を踏まえ、安心・安全で災害に強い都市づくりをソフト・ハード両面から推進しなければなりません。
 自助・共助の要となる自主防災組織については、組織率が9割を超えるという極めて高い数字を達成しており、改めて市民の防災意識の高さに敬意を表したいところです。今後はさらに、避難行動要支援者対策や防災訓練の充実等が求められます。
 またハード対策では、新たに浸水対策の重点地区を追加し、今保地区については、3年度より本格的にポンプ場の工事が始まります。





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